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図書館総合展サテライト会場めぐり BICライブラリさん/三康図書館さんに行ってきました

2022年11月24日

こんにちは。Jcross担当の秋葉です。

2022年の図書館総合展_ONLINE_plusは、昨年に引き続きオンラインだけではなくサテライト会場が用意されています。サテライト会場は実際に足を運んで見られる会場で、今年は30以上も登録されています。

普段は図書館システムを販売する(株)ブレインテックで「情報館」を使用するお客様先にプログラムのバージョンアップやメンテナンスを行うお仕事をしています。

この日はサテライト会場のひとつでもあり「情報館」ユーザーさんでもあるBICライブラリさんともう一つ別のユーザーさんの所へ定期メンテナンスにお伺いする日でした。

BICライブラリさんのサテライト会場はもちろん見学させてもらおうと思っていたのですが、せっかく近くまで行くのだから三康図書館さんにも行ってみることにしました。

まずはBICライブラリさんで定期メンテナンスのお仕事を行いました。作業がひと通り終わったところで、展示などの見学をさせていただきました。

BICライブラリさんでは館内見学、装備体験、専門図書館展示などが行われています。

入口手前に専門図書館のパンフレットや港区図書館マップなどが並んでいました。

専門図書館のうち、サテライト会場になっているところには旗マークが付いていて分かりやすくなっています。また、港区図書館マップを見て、次はどこに行こうかな?とすぐに位置関係が分かるので便利ですね。

帰り際にちょうど三康図書館さんの方がBICライブラリさんに来られて、ご相談などをされた後に装備体験を行っていました。ご近所さんということもあり、日頃からやりとりがあって仲良くされている様子が伝わりました。

三康図書館の方には「あとでお邪魔します」とご挨拶をさせていただくことができました。

BICライブラリさんを後にして、東京タワーの真横を通り過ぎて5分ほど歩いた都道301号線沿いに三康図書館さんはありました。

館内に入ると展示コーナーがあり、11月のミニ展示として「方丈記絵巻~描かれた『方丈記』の世界~」がありました。

私が想像していた絵巻は卒業証書などが入る筒くらいの長さで、茶ばんで所々破れもあるようなイメージでしたが、展示されていた絵巻はその半分くらいの長さで小さく、状態もきれいで保存状態の良さがわかりました。

カウンターの司書さんに声をかけると、11月26日開催の「三康図書館蔵方丈記絵巻の世界」をご紹介いただきました。当日参加ができなくても申し込みをすればアーカイブのご案内をいただけるとのことなので、大学時代に国文学を学んでいたこともあり、改めて聞いてみたいと思い申し込みをしました。

閲覧室に入ると先ほどBICライブラリさんでお会いした司書さんがいらっしゃったので、再会できた嬉しさを感じつつ、改めてご挨拶をさせていただきました。

閲覧室の中には「戦前の文化と名の付く本」というテーマ展示が行われていました。

三康図書館さんの特徴のひとつとして、こちらの写真のような貴重書も手に取って閲覧できるということがこの展示からも分かります。通常なら書庫に大事にしまわれていそうな本たちが閲覧室に惜しげもなく並べられていて驚きました。

午後にも予定があったのですが、書庫見学もできるということだったので、あまり時間が無いことをお伝えした上で尋ねてみると、

「ではさらっとで(ニコッ)」

と快く応じてくださいました。

書庫は5つのエリアに分かれているということで、中に入るとフロアも分かれて閲覧室の5倍以上もある広さの書庫が続いていました。開架書架の資料が約5000冊なのに対して、全体の蔵書は約26万冊なので、それもそのはずですね。

貴重書や古典籍など、入手困難な資料がたくさん並んでいることに驚いたのはもちろんなのですが、その管理に手間暇をかけている所が随所に見受けられて感心するばかりでした。

例えば、雑誌はバラバラにならないようにひもで括り、閲覧希望が入ったらその都度ほどいてまた括っているとか、本と棚板の間に湿気を取る紙を敷いて結露対策をしていたり、本の上には埃よけの紙を乗せていたり、特別なことではないけれど、どれもなるほどと思うような確実に効果のある対策です。

書庫の中に桐箱が並ぶ列があり、何かな?と思うと、皇族家である竹田宮家から引き継いだ資料とのことでした。桐箱に収められた資料は装丁に金箔が施されていて美しいだけでなく、状態もとても良いものでした。ただ、資料の価値としては、同じ「江戸名所図絵」でも一般に利用され、見た目にもくったりと使用感のあるものの方が歴史的価値があるということでした。

旧大橋図書館時代の「業務日誌」も残っていて見せていただくと、手書きでその日の来館者数や出来事、「晴後曇り」などお天気までもきっちり残されていました。

もっとゆっくりと時間をかけて見学させていただきたいところでしたが、短時間でもポイントを押さえてご説明して頂けたのではないかとありがたく思いました。

サテライト巡りのスタンプ2つと、BICライブラリさんのチョコをゲットして、ほくほくで午後のお仕事先へと向かうことができました。

早いもので図書館総合展期間も終盤となりましたが、この機会にみなさんもお近くのサテライト会場へ足を運んでみてはいかがでしょうか?

そして、お供にはこちらの「サテライト巡り」ライブラリーをぜひお持ちください!

このLibraryNAVIは図書館総合展のサイト内「Jcross」のブースに公開されています。ご自由にお使いください。