Jcross(ジェイクロス)| 図書館と図書館にかかわる人たちのサイト

スタッフブログ

図書館総合展サテライト会場めぐり 野球殿堂博物館図書室さん/みどりの図書館東京グリーンアーカイブスさんに行ってきました

2022年11月18日

こんにちは、Jcrossスタッフ 赤枝です。

2022年の図書館総合展_ONLINE_plusは、昨年に引き続きオンラインだけではなくサテライト会場が用意されています。サテライト会場は実際に足を運んで見られる会場で、今年は30以上も登録されています。

先週末、ウパっちと一緒にサテライト会場を巡ってきました。今回訪問した2カ所はどちらも「見学ツアー」があるとのことだったので、楽しみに訪問してきました。

まずは、「野球殿堂博物館図書室」へ。こちらは東京ドームの中にある博物館です。はじめに博物館の中に展示されている資料を、学芸員の方が案内してくださいました。野球界の功労者を選出して「野球殿堂入り」した人物の肖像レリーフを掲額した殿堂ホールや、プロ野球だけではなく、少年野球や高校野球など野球全般について歴史や用具などが紹介されたエリアがあります。

訪問時は「野球伝来150年記念展「聖地・名所150選」」という企画展が開催されていました。これは一般社団法人日本野球機構(NPB)、一般財団法人全日本野球協会(BFJ)、野球殿堂博物館とで選定した「聖地・名所150選」に選ばれた野球の聖地・名所のパネル展示でした。

この企画展に連携したパネルが、図書室の入り口でも貼られていました。いくつかの図書館と、そこに保存されている野球関係の資料はどのようなものがあるのか、という案内でした。「この図書室には野球関係の資料が多そうだな」「ここに野球関係の資料が展示されているのか」など思いながら眺められる、新鮮な展示でした。

博物館側の見学の後は、司書さんに図書室の中も見せていただきました。現在は図書室への入室は事前予約制になっているそうです。

図書室の特徴として、レファレンスに力を入れているとのことです。例えば、今回一緒に見学会に参加した人がファンだったという選手の引退時のスポーツ新聞(昭和60年の新聞が製本されていました)や、雑誌のインタビュー記事、日本シリーズでのスコアなど、いろいろな資料を出してくださり、自由に見せていただけました。こういったレファレンスの元になっている本や雑誌、新聞、ファンブックなどの豊富さとデータ化がこちらの図書室の強みなのだなと思いました。

独自分類のことや資料の収集についてなど、参加者と話しながら館内の資料を案内していただきました。

次回の見学会は2022年11月24日とのことです。詳しくは図書館総合展サテライト会場のページからご確認ください。

このあとで、日比谷公園の中にある「みどりの図書館東京グリーンアーカイブス」へ行ってきました。公益財団法人東京都公園協会 緑と水の市民カレッジ事務局によって運営されている図書館です。

こちらの図書館は、「緑に関する本」を収集しています。閲覧室には誰でも入室可能で、館内の資料の閲覧も自由です。また、公園や緑地に関する図面や古写真、絵はがきなどの資料をデジタル化して公開しています。館内のパソコンでは高画質でデジタル化した図面などを見ることができます。また、未デジタル化資料については申請すれば本物を館内で閲覧することができます。

今回の見学会では、まずOPACに公開されている図面や写真などが表示される様子を司書さんが見せてくださいました。その後で普段は入れない図面室や閉架書庫へ案内してもらいました。

図面室には、いろいろな公園の設計図の原紙が保管されていました。トレーシングペーパーに丁寧に書き込まれた図面を見ると、自分の知っている身近な公園も、設計者が熟考して設計したものなのだな、とあたりまえなことに驚いてしまいました。こういった資料の中には破れや汚れなどがあるために補修の必要なものもあるとのことで、そういった資料が入っている引き出しには「補修」といったメモが挟まれていました。図面などは枚数がとても多く、サイズも大きいため、把握するのも大変そうでした。

また閉架書庫には、公園への入場券やパンフレットなど、本以外の様々な資料も整理されていました。

古い時代の写真も、データ化をされているそうです。紙焼き写真はデジタル化した後で中性紙に挟んで番号順に保管されていました。紙焼き写真以外にもマイクロフィルムなどいろいろな資料が整理保管されていました。

収集されている資料の種類もそれぞれの点数も多く、また古いものもあって維持していくのが大変なのではないかと思いましたが、少しずつデジタル化を進めている様子を伺い、応援したくなりました。

2022年11月21日にも見学会を実施されます。詳しくは図書館総合展サテライト会場のページからご確認ください。

サテライト会場見学のお供に、と持ち歩くようになった「図書館総合展2022サテライト巡り」のLibraryNAVIも賑やかになってきました。まだ訪れたことのない会場にも行ってみたいと思います。

このLibraryNAVIは図書館総合展のサイト内「Jcross」のブースに公開されています。ご自由にお使いください。