Jcross(ジェイクロス)| 図書館と図書館にかかわる人たちのサイト

トカツ

公益社団法人シャンティ国際ボランティア会

掲載:2012年2月24日

2014年07月28日更新:メールマガジンのURLを変更、対象地に福島県を追加等

2011年のL-1グランプリ(図書館総合展)で優勝した「走る移動図書館プロジェクト」チームのリーダーで、公益社団法人シャンティ国際ボランティア会広報兼岩手事務所図書館事業スーパーバイザーの鎌倉幸子様に、シャンティ国際ボランティア会の活動についてお話しいただきました。
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会
名称
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会
設立
1981年12月10日
所在地
〒160-0015 東京都新宿区大京町31 慈母会館2、3階
対象地
カンボジア、ラオス、タイ国内のミャンマー(ビルマ)難民キャンプ、ミャンマー、アフガニスタン、岩手県、宮城県、福島県
Webサイト
http://sva.or.jp/
メールマガジン
http://sva.or.jp/support/know/mailmagazine.html
問合せ先
Tel:03-5360-1233
FAX:03-5360-1220
E-mail:info@sva.or.jp

シャンティ国際ボランティア会とは

tokatsu_sva02.jpg カンボジアでの図書館活動

公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA)は、1981年にカンボジア難民救援活動のために設立。

現在では、タイ、カンボジア、ラオス、ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ、アフガニスタンに事務所を構え、図書館建設、学校図書室の設置、絵本や紙芝居の出版、移動図書館を行っています。建物や本があってもそれを活かすのは「人」であるため、近年は図書館員研修を行い人材育成に力を入れています。

シャンティ国際ボランティア会の設立

tokatsu_sva03.jpg タイの移動図書館車

内戦を逃れ隣国のタイに逃れてきたカンボジア人の難民キャンプで活動を開始。衣食住という体の栄養と同時に、心の栄養も届けていきたいと、難民キャンプの中にコミュニティ図書室を設置しました。

また内戦中は焚書政策が取られ、ほとんどの書物が失われた中で村々を回り、クメール語の書物を探し出して復刻する活動も行いました。

なぜ図書館の活動を始めたのか

tokatsu_sva04.jpg ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
(メラ難民キャンプ図書館)

難民キャンプは鉄条網に囲まれ、兵隊が監視しています。その中で生まれ育ち、祖国を知らない子どもたちに自国の言葉や文化を伝えていきたい、またこの世の中は戦場だけが存在するのではなく友達や家族と手を取ってこられる場所が存在することを感じてもらいたいと思いました。

また当会は「おはなし」に力を入れています。自分の方を見て生の声で語りかけてくれる大人が存在すると感じることは子どもたちの心の支えになります。

そんな願いから図書館の活動を始めました。

いま、海外で行っている図書館活動

tokatsu_sva05.jpg カンボジアプノンペン市プム
(スラムでの移動図書館)

現地の作家や画家などの人材を発掘しながら絵本や紙芝居の出版、図書館員の養成研修、図書館の建設、学校図書室の設置、スラムや辺境地など本のアクセスが少ないところを巡回する移動図書館活動を行っています。

2012年は16棟の小学校建設、6棟の小学校図書館建設、6言語26タイトルの絵本出版(66,400冊)を行います。

いわてを走る移動図書館プロジェクト

tokatsu_sva06.jpg いわてを走る移動図書館プロジェクト
(陸前高田市)

東日本大震災で岩手県の公立図書館が壊滅的な被害を受けました。当会は30年のアジアでの経験を活かし、6月に岩手県遠野市に事務所を構え、7月より陸前高田市、大船渡市、大槌町、山田町で移動図書館活動を開始しました。

現在(2012年2月)、3台の移動図書館車を保有し、仮設住宅を中心に巡回しています。本のリクエストにもお応えしています。またカフェのスペースも用意しています。仮設住宅では知り合いがいない方も多いので、顔見知りを作る場ともなっています。

tokatsu_sva07.jpg 大船渡市の移動図書館

また大槌町では仮設住宅の集会場に本棚を設置する「いわての置き本プロジェクト」を開始。一カ月に一度本の入れ変えを行い、いつも新しい、いつも楽しい本棚を目指しています。

常設の図書館としては、大槌町教育委員会と共催で事業として、2012年2月5日に旧金沢小学校の校舎を使い「かねざわ図書室」をオープン。3月には陸前高田市の広田半島にある陸前高田モビリアオートキャンプ場仮設住宅がある敷地に図書室兼集会場を建設しています。

お手伝いしてくれる方を募集しています

日本で出版された絵本に現地語の訳文が印刷されたシールを貼ってもらう「絵本を届ける運動」、読まなくなった本を送ってもらうことで現地での図書館の活動の寄付となる「本で寄付するプロジェクト」、月々2,000円で図書館活動の応援団になっていただく「アジアの図書館サポーター」など様々なプログラムがあります。

また東京や海外事務所も含めた現場でのインターンシップやボランティアなどのプログラムもございますので、お問い合わせください。

またイベントや報告会も頻繁に開催しています。お知らせはメールマガジンで配信しておりますのでチェックしてもらえるとうれしいです。