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レポート

学校図書館スタンプラリー参加レポート - 東京編

掲載:2016年12月27日

「学校図書館スタンプラリー」の名前を冠したイベントが今年も東京と兵庫で開催されました。

それぞれ別の主催者(実行委員会)によって開催されているイベントですが、どちらも学校図書館をより知ってもらいたいという趣旨で、東京では「第5回 東京・学校図書館スタンプラリー」の名称で、兵庫では「兵庫 学校図書館スタンプラリー2016」の名称でそれぞれ開催されました。

今回、それぞれの参加校のうち、東京は「私立明治学院 中学校・東村山高等学校」、兵庫は「松蔭中学校・高等学校」をそれぞれ訪問してきましたので、その様子を紹介します。

第5回 東京・学校図書館スタンプラリー

※ この記事は、2016年11月7日にスタッフブログで公開した内容をもとに、構成を変更して加筆修正したものです。

2012年から始まり、今年で5回目となった「東京・学校図書館スタンプラリー」も、毎年参加校が増え、今年は全26校が参加しました。

スタンプラリーの対象者は、「小学生・中学生とその保護者、高校生、教育関係者、図書館関係者、地域にお住まいの方、学校図書館に興味をお持ちの方」となっており、今回は2016年7月9日から8月31日までの期間で開催されました。

なお、その期間内で各校ごとに開催日が異なり、今回訪問した「私立明治学院中学校・東村山高等学校図書館」では、8月4日、5日、6日の3日間に開催されました。

図書館にかかわる方や、学生、保護者の方などでも自分がかかわる学校以外で学校図書館を見る機会はあまりありません。学校図書館を見学できるならば見てみたい、という人は多く、学校図書館スタンプラリーに来場された方から、もっと早くこのイベントを知りたかった、という声もあるとのことです。

また、学校によってはスタンプラリー開催日に学校説明会の開催日を合わせることで、進学先となるかもしれない学校を図書館を通して知ってもらう機会にもなっています。

今回訪問した「私立明治学院中学校・東村山高等学校」の図書館でも、スタンプラリーにあわせて図書館で展示等の企画を実施しており、それらもあわせて見学してきました。

私立明治学院 中学校・東村山高等学校図書館

校門

学校の門をくぐると、入り口付近に案内の看板が用意されていました。全く知らない校内でも、迷うことが無いよう図書館までたどり着けるようになっているのは嬉しい配慮です。

図書館への案内看板

案内をたどり、まっすぐ図書館まで来ると、図書館員の方と図書委員の生徒が出迎えてくれました。

図書館に入ってすぐ、カウンターの上には、生徒が作成したかわいい「しおり」がたくさん並んでおり、好きなものを選んでいただいて帰ることが出来るようになっていました。

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さて、目的のスタンプラリーのスタンプですが、ここでは2種類が用意されていましたので、早速、専用のスタンプカードにスタンプをもらいました。

スタンプJcrossのマスコットキャラクター、ウパっちが代表してスタンプをもらいました

オリジナル冊子、スタンプカード、手作りのしおりスタンプカードと手作りのしおり、そして今回のスタンプラリーで配布されているオリジナルの冊子

図書館内の見学

スタンプをいただいた後は、図書委員の生徒が図書館内を案内してくれました。

図書委員の活動や、館内で行われている様々な展示については細かく説明してくれる図書委員さんは、説明も受け答えも迷いなく堂々としていて、とても中学生とは思えない落ち着きです。

訪問当日に行われていた展示では、公職選挙法が改正され18歳選挙権が導入されたこともあり、目立つ場所に選挙に関する展示がありました。

こうした、生徒の手によるによる展示や、それに関連する選書が見られるのも、学校図書館スタンプラリーの見どころのひとつになっています。

選挙に関するテーマ展示選挙に関するテーマ展示

メイン展示の一つとして、生徒による文庫川柳の展示がありました。

文庫川柳は、Twitterで#文庫川柳というハッシュタグで話題となりましたが、文庫本のタイトルで川柳をつくる、というものです。

何より生徒の皆さんが楽しんでいる関わっている感じがとてもよく伝わってくる展示でした。

文庫川柳の展示

生徒が作成した「手書きポップ」展示もあり、装飾も工夫を凝らしていてとても印象的でした。

生徒による手書きポップ

出張図書委員というイベント報告の展示では、公共図書館を見学した時の様子や、アニメや漫画作品にゆかりのある場所や実際に舞台なった場所を訪問する、いわゆる聖地巡礼など、生徒ならではの自由な目線で、興味のあるものを探求しまとめられていました。

出張図書委員の展示

図書館の奥では、生徒たちによる朗読会の様子も上映されていました。

朗読会の様子

今後について

5年目を迎えた「東京・学校図書館スタンプラリー」ですが、開催を人づてに聞いて知る人も多く、今後どうやって多くの人にイベントを知ってもらい、参加してもらうかが今後の課題の一つのようです。 ホームページやSNSはもちろん、地域の図書館、公共機関との連携も強化したいとのお話でした。

最後に、今回の「東京・学校図書館スタンプラリー」を振り返って、実行委員長である国分寺高校の杉山さんからメッセージをいただきましたので紹介します。

今年(2016年)の夏休みも、学校図書館を公開する「第5回 東京・学校図書館スタンプラリー」を都立19校、私立7校の計26校で開催いたしました。 この期間中、参加校では様々なイベントを行い、参加者数は865名となりました。
幼児、小・中学生から大人まで、学校図書館に関心をお持ちの多くのお客様にご来場いただきました。
学校図書館を広く公開し見ていただくことで、われわれも多くの気づきを得て、より良い図書館づくりへのお力をいただきました。
ご参加いただいた全ての方々に、この場をお借りして御礼申し上げます。

来年(2017年)の夏も、学校図書館を体験できる貴重な機会として、このイベントを行う予定です。
準備が整いましたら公式ホームページにてお知らせいたします。
それまで楽しみにお待ちください。

取材/佐藤和紀・平塚繁 (株式会社ブレインテック Jcross担当)

第5回 東京・学校図書館スタンプラリー
私立明治学院中学校・東村山高等学校
  • Webサイト:http://www.meijigakuin-higashi.ed.jp/
  • 所在地:〒189-0024 東京都東村山市富士見町1-12-3 TEL:042-391-2142
  • スタンプラリー開催日:2016年8月4日、5日、6日 10:00 - 15:00
  • 東京・学校図書館スタンプラリーのWebサイトでも同校のスタンプラリーの様子が紹介されています