図書館を調べる基礎資料

図書館のデータを必要とするときに調べるのが図書館の統計情報であり、まず頼りにするのは日本図書館協会発行の『日本の図書館』だろう。さらに詳細なデータが欲しい時、それぞれの図書館が年報や要覧などで、統計情報を公開しているときは、それを使えばいい。複数の図書館の状況を俯瞰したい時には、ある程度まとまった資料があると便利だ。 そこで、私がLRGの編集や各種調査を行うときに頼りにするのが、都道府県ごとに公開されている統計情報だ。 以下は、各都道府県がウェブで公開している図書館の統計情報のリストである。都道府県立図書館や県レベルの図書館協会が公開しているものや、都道府県が公開している統計年鑑から、図書館の情報が得られるものをリストアップしている。このレベルの基本情報を参考にして公開してくれていると、各図書館でも問い合わせコストが減ると考えられる。 なお、一部自治体では、ウェブで公開しているものよりも、詳細な情報を冊子で公開している場合がある。(Editer:嶋田 綾子)
嶋田 綾子 (しまだ あやこ)
1980年生まれ。2004年、図書館情報大学卒業。各地の公共図書館で様々な業務に携わってきたのち、2012年からアカデミック・リソース・ガイド株式会社のパートナーとして活躍中。同社で刊行している季刊雑誌『ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)』の企画・編集・販売を担当。全国の図書館の様々な取り組み事例を紹介した「図書館100連発」の執筆もしている。図書館での多様な経験をはじめ、全国各地の図書館訪問や最新の調査・研究実施を生かして、図書館業務や新館設置関連のコンサルティングを中心に活動している。
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北海道(北海道の図書館)

公共図書館だけではなく、大学・短大・高専図書館や専門図書館、点字図書館までカバーする。PDFだけではなく、一部資料についてはエクセルファイルも公開している。

青森県(青森県統計年鑑)

青森県発行の『青森県統計年鑑』内「第18章 教育」に図書館に関するデータがみられる。
※書籍『青森県の図書館』(青森県図書館協会発行)に詳細データあり

岩手県(岩手県統計年鑑)

岩手県発行の『岩手県統計年鑑』内「教育・文化」→「社会教育」とリンクをたどると、図書館に関するデータがみられる。
※書籍『図書館・公民館図書室等実態調査』(岩手県立図書館発行)に詳細データあり

宮城県(教育年報)

宮城県発行の『教育年報』内「第5章 生涯学習 第7節 宮城県図書館」に図書館に関するデータがみられる。
※書籍『みやぎの公共図書館』(宮城県図書館発行)に詳細データあり

秋田県(秋田県図書館協会)

書籍『秋田県の図書館』(秋田県図書館協会発行)のみ

山形県(山形県立図書館要覧)

山形県立図書館要覧(『日本の図書館』と同程度の情報あり)

山形県(山形県統計年鑑)

山形県発行の『山形県統計年鑑』内「第18章 教育・文化・宗教」に図書館に関するデータがみられる。

福島県(福島県公共図書館・公民館図書室実態調査報告書)

公共図書館と公民館図書室をカバーしている。障害者サービスや児童サービス、ビジネス支援などどのようなサービスを実施しているかも調査し一覧できるようになっている。

茨城県(茨城県内の図書館(公共図書館・公民館図書室・大学図書館)の各種データ)

公共図書館だけではなく、公民館図書室、大学図書館、私立図書館のデータを提供。公共図書館については、各図書館の相互貸借の貸出制限や個人貸出点数、年間の動きなども掲載している。

栃木県(栃木県統計年鑑)

栃木県発行の『栃木県統計年鑑』内「〔19〕教育・文化」に図書館のデータが一部掲載されている。
※書籍『栃木県内の図書館』(栃木県公共図書館協会発行)に詳細データあり

群馬県(群馬県の図書館(県内図書館統計資料))

公共図書館、公民館図書室、大学図書館をカバー。面白いのは、自治体ごとに貸出密度と開架冊数、図書購入費について目標値を定め、達成率を一覧にしている。データは、PDF のほか、エクセルファイルでも公開している。

埼玉県(埼玉県内公共図書館等の統計・図書館名簿)

県立の施設については、図書館類似施設もカバーする。図書館システムについては、ベンダーやマークの種類も公開。電子書籍の有無やBDS、IC タグの導入状況といったデータもある。他機関との連携の状況やボランティアの受け入れ状況なども公開している。

千葉県(千葉県の図書館)

公共図書館をカバー。サイト自体をGoogle サイトを使って構築している珍しい事例。
障害者サービスについては、資料やサービス内容だけではなく、施設の対応状況も一覧にしている。圧巻なのは、非正規職員に関するデータである。勤務条件や賃金、業務内容、委託先まで一覧にして公開している。個人的には、県発行の統計資料の原点ともいえる資料。

東京都(東京の公立図書館情報)

統計情報については、それほど詳細なデータがあるわけではない。サービスについては、インターネットやオンラインデータベースなどがどこの図書館で使えるのかの一覧表がある。また、各図書館への生き方ガイドがあるのもの面白い。

神奈川県(神奈川の図書館)

公共図書館、大学図書館、専門図書館をカバー。ICタグやBDSの導入状況、他機関、ボランティアとの連携状況も公開。各図書館の刊行物リストもある。大学図書館については、学外利用者へのサービス状況も公開されている。

新潟県(県内公立図書館の統計)

予算・決算額、蔵書統計、利用統計など最小限の情報を公開。新潟県立図書館発行の『新潟県の図書館』からの抜粋。

富山県(県内公立図書館統計)

最小限の統計情報を、富山県立図書館発行の『富山県の公共図書館』から抜粋して、公開。PDF については、紙資料からのスキャンで扱いづらいが、エクセルファイルとしても公開しているので、活用しやすい。

石川県

書籍『石川の公共図書館』(石川県公共図書館協議会発行)のみ

福井県(福井県統計年鑑)

福井県発行の『福井県統計年鑑』内「21 文化・宗教」に図書館に関するデータがみられる。

山梨県(山梨県の図書館-山梨県図書館白書-)

公共図書館については、一通りの情報を掲載。大学図書館や専門図書館については概要を掲載している。

長野県(長野県公共図書館概況)

公共図書館、公民館図書室、私立図書館のみをカバー。データで面白いのは、館内飲食店の有無、装備委託の状況をまとめているところ。図書館カフェがある図書館が一目でわかる。データについては、エクセルファイルでも提供している。

岐阜県(岐阜県の図書館利用方法調査)

数値的な統計データは提供されていない。各図書館の利用方法(開館日・開館時間、利用条件、相互貸借条件、連携の有無)を掲載。公共図書館、公民館図書室、大学図書館、専門図書館について、前述のデータを公開している。

静岡県(静岡県の図書館)

統計だけではなく、図書館の所在地情報やイベント情報、インターネット環境情報などを提供するポータルサイト。統計については、公共図書館、大学図書館、私立図書館、専門図書館をカバーし、サイト上で表示する。PDF やエクセルファイではないため、その都度、自由に項目を変更して、必要な情報に限定したデータを得られる。

愛知県(愛知県統計年鑑)

愛知県発行の『愛知県統計年鑑』内「第20章 文化・観光」に図書館に関するデータがみられる。

三重県(三重県統計書(一部))

三重県発行の『三重県統計書』の「17 教育・文化・宗教」に公共図書館のデータが収録されている。しかし、公開されている項目は「蔵書数」「貸出登録者数」「貸出冊数」のみであり、非常に限定的である。

滋賀県(滋賀県立図書館事業概要(一部))

滋賀県立図書館発行の『滋賀県立図書館事業概要』内「XI 統計資料4 県内の公共図書館のすがた」に限定的ではあるが、公共図書館の情報が収録されている。

京都府(京都府統計書)

京都府発行の『京都府統計書』内「第20章 文化」に図書館に関するデータがみられる。

大阪府(大阪府統計年鑑)

大阪府発行の『大阪府統計年鑑』内「第18章 文化」に図書館に関するデータがみられる。
※書籍『大阪の公共図書館要覧』(大阪公共図書館協会発行)

兵庫県(兵庫県統計書)

兵庫県発行の『兵庫県統計書』内「1912 教育・文化」に図書館に関するデータがみられる。
※書籍『兵庫県公共図書館調査』(兵庫県図書館協会発行)

奈良県

県立図書館でも、関連団体でも取りまとめなし。県の統計でも、各図書館のデータが分かるものは見当たらない。

和歌山県(和歌山県統計年鑑)

和歌山県発行の『和歌山県統計年鑑』内「U 教育・文化・観光」に図書館に関するデータがみられる。
※書籍『和歌山県の公共図書館・図書室』(和歌山県公共図書館協会発行)

鳥取県

書籍『鳥取県の図書館統計』(鳥取県立図書館支援協力課発行)のみ

島根県(公共図書館年報)

公共図書館と公民館図書室などをカバー。健康情報支援サービスやビジネス支援といった各種サービス実施館の一覧や、補助金や交付金活用自治体の一覧もある。

岡山県(岡山県内公共図書館調査)

日本図書館協会の「公共図書館調査」調査票を元に岡山県立図書館が集計。データはエクセルファイルで提供している。

広島県

書籍『広島県公共図書館要覧』(広島県公共図書館協会発行)のみ

山口県(山口県統計年鑑)

山口県発行の『山口県統計年鑑』内「教育・文化・宗教」に図書館に関するデータがみられる。
※書籍『山口県公立図書館年報』(山口県図書館協会発行)

徳島県(四国の公共図書館)

「統計編」がカバーするデータは、『日本の図書館』に近い数値的な最小限のデータである。一方、「名簿編」の方に、一覧性はないが、各図書館のサービス状況も記載されており、こちらもサービス状況を知るには有用な情報源となっている。また、四国4県の情報を1つのサイトで提供している。

香川県(四国の公共図書館)

「統計編」がカバーするデータは、『日本の図書館』に近い数値的な最小限のデータである。一方、「名簿編」の方に、一覧性はないが、各図書館のサービス状況も記載されており、こちらもサービス状況を知るには有用な情報源となっている。また、四国4県の情報を1つのサイトで提供している。

愛媛県(四国の公共図書館)

「統計編」がカバーするデータは、『日本の図書館』に近い数値的な最小限のデータである。一方、「名簿編」の方に、一覧性はないが、各図書館のサービス状況も記載されており、こちらもサービス状況を知るには有用な情報源となっている。また、四国4県の情報を1つのサイトで提供している。

高知県(四国の公共図書館)

「統計編」がカバーするデータは、『日本の図書館』に近い数値的な最小限のデータである。一方、「名簿編」の方に、一覧性はないが、各図書館のサービス状況も記載されており、こちらもサービス状況を知るには有用な情報源となっている。また、四国4県の情報を1つのサイトで提供している。

福岡県(県内図書館等概況)

公共図書館と公民館図書室をカバー。インターネット接続サービスや指定管理者の導入などは、導入しているかどうかだけではなく、検討中かどうかまでも公開している。有料広告の導入状況についてもデータあり。

佐賀県(佐賀県統計年鑑)

佐賀県発行の『佐賀県統計年鑑』内「第22 章教育・文化及び宗教」に図書館に関するデータがみられる。

長崎県(長崎県立長崎図書館要覧)

長崎県立長崎図書館発行の「要覧」に限定的ではあるが、公共図書館の概況情報も収録されている。

熊本県(熊本県立図書館要覧)

熊本県立図書館発行の『熊本県立図書館要覧・年報』に限定的ではあるが、公共図書館の概況情報も収録されている。

大分県(大分県統計年鑑)

大分県発行の『大分県統計年鑑』内「20 教育、宗教および文化」に図書館に関するデータがみられる。

宮崎県(宮崎県統計年鑑)

宮崎県発行の『宮崎県統計年鑑』内「20 教育、文化、宗教」に図書館に関するデータがみられる。
※書籍『宮崎県公共図書館・公民館等図書室の概要』(宮崎県公共図書館連絡協議会発行)

鹿児島県(本県の公立図書館(室)に関する概況に係る統計資料)

他の都道府県とは違い、網羅的なデータを公開しているわけではない。県内図書館の平均値や上位10館のデータを掲載。

沖縄県(沖縄県立図書館要覧に一部情報あり)

沖縄県立図書館発行の『沖縄県立図書館要覧』に、『日本の図書館』と同等の情報を掲載している。