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トカツ

図書館情報学若手の会 ALIS

掲載:2011年4月28日

図書館情報学を学ぶ学生たちのコミュニティ「ALIS」を立ち上げた有元よしのさんに、ALISのこれまでの活動と、ALISのこれからについてお話しいただきました。

図書館情報学若手の会 ALIS
名称
図書館情報学若手の会 ALIS(アリス)
発足年
2010年6月
参加資格
夢のある人。
参加人数
70人 (2011月4月現在、ML 登録者数)
Blog
ALISの活動記録http://libalis.blog133.fc2.com/
Twitter
alis_lib /ハッシュタグ:#alis_lib
Ustream
alis-usthttp://www.ustream.tv/channel/alis-ust
Facebook
http://www.facebook.com/pages/図書館情報学若手の会ALIS/145640538837607
ALISとは

図書館情報学若手の会 ALISは、図書館情報学に携わる全ての学生・若手研究者・社会人にとっての交流の機会となること、また若手ならではのとりくみを世代・所属を超えた多くの方々に知ってもらうことを目指し、2010年6月27日に始動しました。

そもそもの発端は、図書館情報学という、世間一般ではマイナーな学問を学ぶ学生の端くれである自分たちが、他にも同じテーマについて勉強する、同じ学生たちと知り合いたい、お話したい、と考えたことでした。

つくばという辺境の地で学んでいることもあって、普段ではなかなか他大学の学生さんたちとはお知り合いになる機会がありません。

だったら、「図書館情報学」を合言葉に、図書館情報学を学んでいる人たちや、興味関心を持つ人たちを広く集めて、相互に交流を持てるコミュニティ(ネットワーク)を作りたいと思ったのです。

こうして、ALISを作ることになりました。

ALISの名称について

ALISとは、「Around Library and Information Science」の略称です。

前置詞であるAroundの前には,Association やStudents, Communityといった言葉を冠する方が適切と思われるかもしれません。しかし、私たちはあえてAroundの前に特定の言葉を置くことをしませんでした。そのことによって、みんなが集まってつくる「何か」は、既存の枠組みに縛られない自由な関係であるということを表したかったのです。

新しく、未知なる可能性を持つALISに関わる若手こそが、それぞれの言葉でALISを創りあげていってほしいという願いを込めて、この名前を付けました。

若手とは

若手とは年齢のことではありません。若手研究者や社会人の方でALISに興味を持っている人、他の分野だが図書館情報学に興味を持っている人、図書館情報学を学び始めた人、このような人を応援したいと考えている人にALISに参加して欲しいと考えています。

ALISの活動

ALISでは発足以来、様々な活動を行ってきました。

ALIS定例会

定例会は、ライトニングトーク(5分程度のショートプレゼン)と30分程度のディスカッション、懇親会で構成されるイベントです。

初回と第三回の定例会は筑波大学図書館情報学図書館ラーニングコモンズにて、第二回の定例会は東京大学にて行いました。初回と第二回は特にテーマを設けない形で開催しましたが、第三回では「若手の夢」をテーマに、ライトニングトークとディスカッションを行いました。

定例会を行うことで、図書館情報学を学ぶ人にどういった考えを持った人がいるのか、を伝えることができたのではないかと思っています。また、こうした交流の場を提供することで、今までにない新たな発想が今後生まれることを期待します。

有元 よしの, 平山 陽菜, 三津石 智巳. “図書館情報学若手の会(ALIS)第1回定例会”. 情報管理.
Vol. 53, No. 7, (2010), 398-400 . http://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/53/7/53_398/_article/-char/ja

Librahack勉強会

2010年10月27日には、同年に岡崎市立中央図書館で起こった通称Librahack事件についての勉強会を行いました。この勉強会は、専門的な勉強会ではなく、学校で、学生が何人か集まってやる身内向けの勉強会、という体裁のものでした。

この勉強会は、なぜLibrahack事件が起こってしまったのかという技術的な側面と、自分がもし図書館員だったらどのようにとらえ、どのように考える必要があるのか、について考える機会となることを期待して開催しました。

4人の登壇者による事件の概要やシステム的な面の説明と、間にいくつかの質問を挟む構成にしました。ただ発表者の説明を聞くのではなく、事件について参加者全員が考える機会を提供したかったためです。参加者の反応は概ね好評で、事件について再度考えるよい機会になったように思っています。

つくばリポジトリ (Tulips-R): 岡崎市立図書館事件、通称Librahack事件について
 http://hdl.handle.net/2241/106890

ALISかふぇ

2010年11月24日~26日にパシフィコ横浜にて行われた図書館総合展において、ALISかふぇというイベントを行いました。

このイベントを開いたきっかけは、図書館総合展で、ALISの構成員や、その他の図書館総合展に参加している図書館関係者が交流する機会を提供できたら、と考えたことにあります。総合展開催期間中の14:30~15:30の各1時間のみの開催でしたが、先輩・後輩同士が交流する機会を提供することができました。

図書館総合展というイベント自体が、あまり学生の参加するイベントではありません。一概に言い切ることはできませんが、このイベントによって、図書館総合展に学生を呼び込むことができたのではないかと思っています。また、このイベントが、ALIS with Lifoの企画につながりました。

ALIS with Lifo

2月5日にALIS with Lifo というイベントを獨協大学図書館で行いました。

これは図書館情報学を学ぶ学生と図書館で働く社会人とで「図書館について学ぶということはどういうことか」「図書館情報学が図書館で働く事にどう生かされるか」という問いかけを少しでも解決しようという企画です。獨協大学図書館を見学した後、ライトニングトークやディスカッションで学生と社会人が混じって自由に話し合いました。

座談会では5,6人に分かれた各テーブルでおしゃべりを交えながら、「就職するために学生時代、何をがんばったか」や「理想の図書館ってなんだろう」、「今の学生は図書館に何を求める?」などの議題をもとに様々な考えを交錯し、学生社会人関係なく、図書館つながりで関わりを持てました。

振り返って

よくいろいろな場所で、ALISはこれからどうするの?と聞かれます。でも、ALISが発足して、実はまだ10ヶ月も経っていません(笑)

ALISはこう!と決めてしまうことで、ALISに参加している人の自由な発想・活動を制限したくない。そう思っているために、うまくビジョンが描けないでいます。

ただ1つ思っているのは、今はまだ、公式(自分の発案や、他のコミュニティなどとのコラボレーションイベント)の企画が多いですが、そのうち参加者から自然とこういうことやりたいよねー、というのがあがってきて、それが形になればいいのかなと思っています。

ALISを作った理由の一つに、「図書館情報学に関わる全ての人が交流する機会を設けたい」という想いがありました。不完全ではあるのもの、ALISというある種のプラットフォームは、今までにないコラボレーションの場を生み出しているのではないかと思っています。

しかし、まだまだ足りないところはあります。「図書館情報学に関わる全ての」と言っておきながら、図書館情報学以外の学問領域にアプローチできているのか、また、イベント以外で交流は持てているか、など、もっと積極的に新しい場所へアプローチを仕掛けていく必要があるのではないかということを思っています。

なかなかそれをしていくのは難しいですが、今回のように記事を書いて紹介をしたり、様々な形で活動を知ってもらう努力をする必要もあるのだろうなということを考えています。

よく、なんでALIS作ったの、と言われるけれども、正直作ったときはそんなに深く考えていませんでした。

ただ、もっと様々な人に会いたい、様々なものを見たいという想いがあり、ALISというのはそれを達成するための1つの手段のように思います。

ALISに興味を持っている人、期待している人は多くいるのかなと思っています。その人達の期待に添えるようなものにしていきたい、と同時に、一緒にALISをつくっていけたらと思っています。

繰り返しになりますが、ALISの名称には、"みんなが集まってつくる「何か」は、既存の枠組みに縛られない自由な関係である"という、これからの変化に期待する意味、また、"それぞれの言葉でALISを創りあげていってほしい"という願いが込められています。

色々な視点を持ちながら、常に成長していくものでありたい。それが、私がALISに望むことです。

"ALISで"を、"ALISから"に

さて、これまで色々と書いてきましたが、そろそろALISも1周年を迎えるわけです。

今年一年、自分なりに様々な企画をやってきましたが、そのすべてが場の提供だけにとどまっています。

ただ集まっているだけ?それに意味がないとは思いません。私が学部1・2生の時に、実際に図書館情報学の現場で活動している人たちと知り合う機会を得ることがあるとは、想像してもみませんでした。そういった意味では、様々な年代の人を取り込んで活動できているALISに、その存在価値はあると思います。

今年の6月末に、ALISも2nd Season に入ります。

そろそろ新しい方向性を考えてもいいのではないか、と思っています。そう、ALISから何かを生み出せないか、ということです。